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第4章 Palmの歴史はVisorの歴史 / 4-1. Palm Computing社
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Palmの歴史はそのままVisorの歴史といえます。Palmデバイスがどのように誕生しVisorに
つながっていったのか、歴史を振り返ってみましょう。
Apple Computer時代から数々の偉業を成し遂げてきたジェフ・ホーキンズと、ドナ・ダビンスキーが
共同で「Palm Computing社」を立ち上げました。創業の目的はPDA用のOS、ソフト
ウェアの開発です。会社名に「Palm」と入っていますが、当初からPalmデバイスを作っていたわけ
ではありません。
写真:ジェフ・ホーキンズとドナ・ダビンスキー

カシオのZOOMERと呼ばれるPDAのOSの開発など、他メーカーのPDA用OSを
中心にソフト開発をしていました。
写真:カシオZOOMER

その頃、Apple Computer社から革新的なビジョンをもったPDA「Newton」が登場しました。
Newtonについて詳しく語ることは本書のテーマからはずれてしまうので割愛しますが、この製品は
PDA市場に多大な影響を与えました。
写真:Newton

Newtonに刺激を受けて各メーカーがPDA開発に必死に取り組むようになったのです。
さまざまな製品が各社より発表されました。しかしその製品はたいてい多機能であっても実用速度に
問題があったり、拡張性に乏しい閉じた設計であったり、ユーザーインターフェイスに無理があり、
プラットフォームと呼べるほど普及し成功を納める製品はありませんでした。
ジェフ・ホーキンズは、機能を詰め込むことばかりにやっきになるPDAメーカーのOS開発に携わり
ながらも、本来PDAのあるべき姿についていつも考えていました。Palm Computing社には理想的な
PDAのビジョンとOS開発の技術力はありました。が、ソフトウェア会社であり当然のことながら
ハードウェアの製造基盤がありませんでした。PDA市場はブレイク寸前という状態です。
ジェフ・ホーキンズは決断しました。自社でハードウェアを作ることができないならば、ハードウェアを
作ることができる会社と手を組んで理想を現実にすればよい、と。
相手として選んだのはモデムメーカーとして有名なUS Robotics社。US Robotics社はハードウェアの
製造ラインを持っているだけでなく、当時生産していたモデムに多機能なOS機能を持たせたいと
考えていたこともあり、パートナーとしてお互いメリットが享受できそうでした。
写真:US Roboticsロゴ

交渉は順調に進み、両社にとって理想的な関係を結ぶことができました。1996年1月のことです。
両社で新しいPDAを開発し、US Robotics社が販売することになったのです。
この製品が「Palm 1000/5000」と呼ばれる初のPalmOS搭載のPDAです。
写真:Palm 1000/5000

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